高級寿司屋の食べ方とマナーの基本

2019-11-23 その他 , マナー

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寿司店のことを、「回る寿司屋」とか「回らない寿司屋」と呼び分けることがあります。身近な回転寿司に対し、昔ながらのカウンターで寿司を提供する店を「回らない」と言うのです。

一般的に回転寿司は価格が安く、気軽に行ける傾向があります。一方「回らない寿司屋」は高級で格式の高いイメージがあります。正しい食べ方や細かいマナーが気になるかもしれません。しかし幾つかのポイントさえ気をつければ、特別な作法はありません。今回は、一般的に知っておきたい「寿司の食べ方とマナー」をご紹介します。

お店に行く前に

予約する

予約が不要な店舗や時間帯もありますが、基本的には事前に予約をしておきましょう。もし食べられない食材がある場合や、ワサビを抜いてほしい場合は、この時点で伝えておくとよいでしょう。同時に予算を伝えておけば、安心して食事を楽しむことができます。

香水とタバコはNG

寿司は、繊細な香りを楽しむ料理です。タバコはもちろん、香水もつけていかないようにしましょう。柔軟剤や整髪料などにも、注意しましょう。

寿司の食べ方

寿司台(すしだい:寿司が乗った皿や板)を動かさない

寿司は、寿司台に乗せて提供されます。一般的には寿司下駄(すしげた:足のついた木の台)や盛り板(もりいた:足のついていない木の台)が多いですが、皿を使う店舗もあります。できれば寿司台は動かさず、手を伸ばして寿司を取りましょう。

箸か手か

どちらでも問題ありません。ただし寿司は、ネタ(魚)の新鮮さや、シャリ(米)の握り具合で味が変わります。強く握ってしまったり、手の温度が寿司に移ったりすると味が落ちてしまいます。手で食べるときは、軽く指でつまんで、素早く食べましょう。

* ガリ(生姜の甘酢漬け)を食べるときは、必ず箸を使います。

ネタとシャリを分けず、ひとくちで食べる

寿司は1個を1貫(いっかん:お寿司の数え方の単位)と呼びます。ネタとシャリでひとつの料理です。1貫は、箸で切ったり、途中で噛みちぎったり、ネタとシャリを分けたりせず、一口で食べましょう。大きすぎる場合は「もう少し小さくしてください」とお願いしてみましょう。

醤油のつけ方

一般的に寿司は、醤油をつけて食べます。

  1. 醤油皿に醤油を入れる。
    最初からたくさん入れるのではなく、少しだけ入れて、足りなくなったら足しましょう。
  2. 寿司は寿司台から手元に持ってくるときに、上下をひっくり返し、ネタを下にします。
  3. ネタにほんの少しだけ醤油をつけます。シャリに醤油をつけると、寿司が崩れやすくなり、食べにくくなるので避けましょう。また寿司の味を楽しむため、醤油をつけすぎないように注意しましょう。

軍艦巻きの場合

上下をひっくり返さず、醤油をつけます。寿司台に置いたまま、ガリに醤油をつけて醤油を垂らしましょう。きゅうりが付いている場合は、きゅうりを取って醤油をつけ、元に戻して食べることも可能です。

すでに味付けされている寿司の場合

「煮切り(にきり:醤油とみりんで作った調味料)」や「ツメ(甘いタレ)」、粗塩などで、すでに味がついている寿司は、醤油をつけずにそのまま食べましょう。

食べる順番&注文の仕方

寿司は繊細な味を楽しむ料理です。タイやヒラメなど淡泊な白身魚から始め、徐々にトロやウニのよう脂ののった味の濃いネタに移り、最後に巻き寿司を食べれば、寿司の味を最後まで楽しめるでしょう。よく分からなければ「おまかせ(オススメを出してもらう)」と注文しましょう。

しかし、寿司を食べる順番にマナーはありません。好きな順番に食べる場合は、味の濃いネタを食べた後、ガリを少し食べたり、お茶を飲んだりして、口の中をリセットするとよいでしょう。


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