寿司(すし)の種類と歴史

2022-06-02 その他 , 暮らす

This post is also available in English

日本食といえば、やはり「寿司」を思い浮かべる方が多いでしょう。寿司にはさまざまな種類がありますが、一般的に、酢飯(すめし・シャリ:ご飯を炊いて、酢・砂糖・塩などで味をつけたもの)とネタ(具材)を一緒に食べる料理を指します。ネタには、主に新鮮な魚介類を使いますが、野菜や肉・卵なども使います。

海外でも寿司屋さんを見かけるようになりました。その国ごとの食文化が反映されているようです。今回は日本のさまざまな寿司をご紹介しましょう。

寿司の歴史

寿司は1200年以上の歴史を持ちます。東南アジアの保存食に由来するもので、酢飯と一緒に魚を食べる料理ではなく、ご飯と塩で魚を発酵させて酸味をつけた高級料理でした。滋賀県の「鮒寿司(ふなずし)」は、この時代の寿司に一番近い寿司です。

奈良時代には、発酵期間が短くなり、魚と一緒にご飯も食べるようになります。そして江戸時代になると、酢飯を使ったさまざまな寿司が誕生したのです。

寿司の種類

握り寿司

薄く切ったネタにワサビをつけ、一口サイズの酢飯をのせ、素早く手で握って形を整えた寿司です。カウンターで職人が握る寿司を食べる高級店、コンベアに載せられた寿司皿をとって食べる回転寿司、パックに詰めた寿司を売るスーパーや弁当屋など、さまざまなお店で食べることができます。

ワサビが苦手な場合は、注文するときに「わさびを抜いて欲しい」と伝えるか、「さび抜き(さびぬき)」と書かれたものを選びましょう。

巻き寿司・海苔巻き(まきずし・のりまき)

酢飯とネタを海苔で巻いた寿司です。海苔のかわりに、野菜の葉や、薄く焼いた卵で巻くこともあります。酢飯が外側にくるように巻くこともあります。

細巻(ほそまき)・中巻(なかまき)・太巻(ふとまき)・恵方巻(えほうまき)

巻き簀の上に海苔をおき、酢飯を広げ、真ん中にネタをのせて巻いた、棒状の寿司です。ネタの種類が多いものを太巻、ネタの種類が1種類のものを細巻、その中間を中巻と呼びます。通常は食べやすい幅に切って食べますが、恵方巻(節分に食べる中巻)だけは、切らずに丸かじりします。

手巻き寿司(てまきずし)

巻き簀を使わず、酢飯とネタを海苔で巻いた寿司です。テーブルに海苔と酢飯とさまざまなネタを並べ、家族や友達と作りながら食べるパーティー料理としても人気があります。

軍艦巻(ぐんかんまき)

酢飯に海苔を巻き、ネタを乗せた寿司です。その形が軍艦に似ているので軍艦巻と呼ばれます。いくらやウニなど、握るのが難しいネタを使います。

ちらし寿司

酢飯の上にさまざまなネタを散らした(ちらした)寿司です。寿司桶(すしおけ)などで作り、取り分けて食べます。酢飯自体にさまざまな具材を混ぜる場合もあります。

彩りが美しいので、誕生日や入学祝いなど、お祝い料理としても人気があります。サラダ感覚で食べられるので、他の寿司が苦手な方でも食べやすいかもしれません。

いなり寿司

甘辛く煮た油揚げに酢飯が入った寿司です。「おいなりさん」とも呼ばれます。俵型や三角形など形はさまざまです。酢飯に細かいネタを混ぜ込んだり、裏返った油揚げを使ったりすることもあります。安いこともあり、おにぎりのように人気のある料理です。

押し寿司(おしずし)・箱寿司(はこずし)

木の枠に酢飯をつめてネタをのせた後、押し固めた寿司です。鯖を使った鯖寿司(さばずし:鯖の半身を丸ごと使う)やバッテラ(鯖を薄く切って使う)が有名です。他にも、さまざまな地方特有のネタを使った押し寿司があります。

まとめ

今回紹介した以外にも、さまざまな寿司があります。

例えば、酢飯を薄く焼いた卵で包んだ「茶巾寿司(ちゃきんずし)」や、小さな毬のような形をした「手毬寿司(てまりずし)」は、かわいらしく子供にも人気です。

生魚のイメージが強いですが、加熱したネタや野菜や肉を使った寿司もたくさんあります。高級なイメージも強いですが、安くて気軽に食べられる寿司もたくさんあります。さまざまな寿司のなかから、お気に入りを探してみてくださいね。


TOP