忍者徹底解説!仕事・歴史・忍術・武器・食事まとめ

2019-05-03 その他

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日本の文化や歴史に登場する「忍者」。独特の風貌や忍術、謎に包まれた人物設定などが人々を魅了し、多くの映画やアニメ、ゲームなどの題材となっています。「ミュータント・タートルズ」や「NARUTO」で忍者を知った方も多いことでしょう。

海外でも人気の忍者とは何者なのか、解説してみたいと思います。

忍者の仕事

忍者というと、忍術や変装を巧みに使った超能力者や、手裏剣を投げて悪者を退治する正義のヒーローを想像するのではないでしょうか。

忍者は実在した職業です。大名や領主などに仕えていました。主な仕事は、敵の陣地に忍び込んで情報収集し、時に破壊工作を行うこと。町人などに変装して潜入したり、嘘の情報を流して敵を混乱させたりするなど、争いの裏で暗躍していたといいます。「くノ一(くのいち)」と呼ばれる女性の忍者も存在し、主に諜報活動を行っていました。

忍者の歴史

忍者の起源には多くの説がありますが、室町時代から江戸時代にかけて活躍していたことが有名です。特に室町時代後期の戦国時代、下剋上や権力争いが多発したことから、スパイ活動や情報操作が重宝されたようです。

特に伊賀(三重県伊賀市)と甲賀(滋賀県甲賀市)の実技が優れ、さまざまな流派の起源であることから、忍者発祥の地と言われています。

しかし明治時代が近づくと、忍者は徐々に活躍の場を失い、他の職業へ転じていきました。

忍法・忍術

マンガやアニメでは、忍者が派手な魔法のような忍術を使います。敵に襲われた忍者が、危機一髪で丸太に変わる「隠れ身の術」。素早い動きで、自分が複数人いるかのように錯覚させる「分身の術」。建物や草木と同じ色の布を纏ってカモフラージュする「空蝉(うつせみ)の術」。しかし残念ながらすべて想像上の忍術です。

江戸時代の忍術書に記録され、実際に使われたといわれる忍術には「五遁(ごとん)の術」があります。火薬を使って目をくらませる「火遁(かとん)の術」。水音を立てて相手の注意をそらす「水遁(すいとん)の術」。すべて逃げるための忍法です。忍者の主な任務は諜報活動だったため、闘うよりも逃げて情報を持ち帰ることが重要だったのです。

忍者の武器

忍者が闘わなかったわけではありません。「苦無(くない)」や「忍刀(しのびがたな)」、鎌や鉈といった刃物。地面にばらまいて相手にケガを負わせる「撒き菱(まきびし)」などが実際に使われていました。

忍者の代名詞でもある「手裏剣」は命中率が低く、実際にはあまり使われなかったといわれています。

忍び装束

忍者の服装といえば、頭巾も着物も袴も、全身黒で覆われているイメージでしょうか。しかし実は黒装束の場合、暗闇の逆に目立ってしまいます。そこで自然に溶け込む茶色や紺色がよく利用されました。

また、複数のポケットがある上着。肌の色を隠し、虫よけと保湿をする手袋。顔と頭を隠す頭巾。目立たないように着色された草履など、忍者の服装には、さまざまな工夫がされていました。

忍者の食事

忍者は仕事がないとき、農民として暮らしていたため、穀物や野菜など、町民や農民と同じものを食べていたと言われています。

また任務に出向する際は、「兵糧丸(ひょうろうがん)」など携帯食を持ち歩いていました。滋養強壮効果の強い「飢渇丸(きかつがん)」、水がない場所で喉の渇きを癒す「水渇丸(すいかつがん)」なども持ち歩いたと言われます。

世代を超えて愛される忍者

忍者は未だに謎が多く、彼らの生活や活動などについては日々研究が重ねられています。謎が多いからこそ、忍者への憧れがより強くなるのかもしれません。

日本には、忍者体験や忍者のコスプレができるテーマパークもあります。ぜひ一度、遊びに行ってみてはいかがでしょうか。


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