日本文化:おせち料理の意味と願い

2020-12-31 その他 , 暮らす
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日本の正月に欠かせない伝統料理を「おせち」といいます。おせちは、さまざまな料理を重箱(じゅうばこ)に詰めたものです。それぞれの料理や食材には「家族の健康や幸福を祈る」という願いが込められています。それぞれの料理や食材に込められた意味を知って、おせちをより楽しく食べてみませんか?「日本文化:おせち料理の由来と歴史」も併せてお読みください。

おせちの料理や食材の意味

料理や食材の種類、品数、重箱への詰め方は、地域や家庭によって異なります。本来は神様へのお供え物なので、人々の願いやおめでたい意味を込めた「縁起物(えんぎもの)」とよばれる食べ物が使われます。地域によって異なりますが、特に黒豆(くろまめ)・数の子(かずのこ)・田作り(たづくり)は、「その3品が揃えばおせちになる」といわれるほど基本となる料理です。

黒豆

黒豆(くろまめ)を甘く煮たもの。黒く日焼けするほど、マメ(勤勉)に働けるように「健康と長寿を願う」という意味がある。

数の子

ニシンの卵の塊を塩漬けにしたもの。卵の数が多いことから「子孫繁栄を願う」という意味がある。

田作り

乾燥させたカタクチイワシの幼魚を炒り、醤油と砂糖をからめたもの。イワシを田んぼの肥料にしたとき米が豊作だったことから「五穀豊穣を願う」という意味がある。

たたきごぼう

茹でたごぼうを、すりこぎで軽く叩き、甘酢や醤油などで味付けしたもの。ごぼうは地中に深く根を張ることから、「延命長寿を願う」という意味がある。

かまぼこ

紅白のかまぼこを約1cmの厚さに切り、紅と白が交互にくるように並べたり、飾り切りをしたりする。半円形が初日の出を想像させるので縁起が良い。「紅は魔除け、白は清浄」という意味がある。

なます

大根と人参の細切りで作る酢の物。紅白が祝い事に使う水引を想像させるので縁起が良い。大根と人参は地中に根を張ることから「家の土台が整って栄える」という意味がある。

伊達巻き(だてまき)

卵・魚のすり身・砂糖を混ぜて焼き、渦巻きのように巻いたもの。巻物に似ていることから、「学業成就を願う」という意味がある。

きんとん

さつまいもや栗を柔らかく茹でて裏ごしし、砂糖などで味付けしたもの。漢字で書くと「金色の布団」という意味を持ち、色が金を連想させる黄色であることから「商売繁盛、金運上昇を願う」という意味がある。

昆布巻き(こぶまき)

ニシンなどの魚を昆布で巻き、かんぴょうで結び、甘辛く煮たもの。語呂合わせで「よろこぶ」に通じるので縁起が良い。「不老長寿、子孫繁栄を願う」という意味もあります。

里芋(小芋)

醤油や砂糖などで味付けした煮汁で煮たもの。親芋から、小芋がたくさんとれることから、「子孫繁栄を願う」という意味がある。

れんこん

よく煮物や酢の物にする。花のように飾り切りをすることも多い。れんこんには穴があいていることから「将来の見通しがよい」という意味がある。

海老

よく煮物にする。ひげが長く、調理すると腰が丸く老人のようになることから「長寿を願う」という意味がある。

よく塩焼きや昆布締めにする。語呂合わせで「めでたい」に通じるので縁起が良い。

よく照り焼きや塩焼きにする。鰤は成長する段階によって名前が違うため、出世魚と呼ばれることから「立身出世を願う」という意味がある。

意味を知り、願いを込めて食べてみよう

おせちの料理や食材に込められた願いは、時代が移り変わっても、人々に受け継がれてきました。最近では、各家庭で作るのではなく、セットになっているものを買ったり、好きな料理や食材だけを買って自分でお重に詰めたりする人が増えました。しかしそこにある願いは変わりません。

年末からお正月にかけて、数々のおせち料理や食材が店頭に並んでいます。意味を知り、願いを込めて、おせちを食べてみませんか?


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