日本のカレーの特徴・インドカレーとの違いは?
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「カレーが嫌いな日本人はいない」と言うほど日本でカレーは人気の料理です。アニメやマンガでも、キャンプや合宿でカレーを食べるシーンがよく登場します。今回は、日本のカレー文化について紹介します。
コンテンツ
カレーは日本人の国民食
日本人がカレーと出会ったのは江戸時代末期と記録されています。イギリスの貿易船から伝わったため、カレーは西洋料理だと思われていたようです。カレーを出すレストランが増えると、「洋風のお洒落な料理」として人気になります。その後、国産カレー粉や「カレールウ(さまざまなスパイスを組み合わせたカレー粉と炒めた小麦粉を固めたもの)」の登場により、カレーは日本の家庭料理の定番となりました。一説によると、日本人は平均して週に1回以上カレーを食べているといいます*1。まさに国民食と言えます。
*1 S&Bカレー.com「日本人は年間どれくらいカレーを食べる?」
https://www.sbcurry.com/faq/faq-463/
日本のカレーの特徴・インドカレーとどう違う?
本場のインド人からみると、日本のカレーは「カレー」とは認められないようです。日本のカレーには、インドのカレーと異なる点が2つあります。
- 日本のカレーは、小麦粉を使うのでとろみがあります。さらっとしたインドカレーと違い、シチューのような食感があります。
- 日本では、カレールウやカレー粉を使うことが多く、スパイスを家庭で調合することはあまりありません。各家庭の個性をだすために、ソース・醤油・ケチャップなどの調味料を足すことがあります。
日本のカレーは、市販のカレールウで肉や野菜を煮込む料理です。一方で、インドのカレーは、家庭でさまざまなスパイスを組み合わせて作ります。スパイスの風味が豊かなインドカレーも、日本人に人気があります。
日本はカレー大国
日本人にとってカレーは、小さい頃から食べ慣れた味です。全世代に人気があるため、日本にはさまざまなカレーがあります。
カレー専門店
カレーハウス CoCo壱番屋
「ココイチ」の愛称で知られるカレー専門店です。ウインナーやチーズ、納豆などのトッピングが40種類以上あり、辛さも12段階から選べます。自分好みのカレーを注文できるのが魅力のお店です。
https://www.ichibanya.co.jp/menu/order.html
ゴーゴーカレー
石川県金沢市発祥のカレー専門店です。黒っぽい色のカレーの上に、千切りキャベツとトンカツが乗っているのが特徴です。カレーの味に個性があり、多くのファンが通っています。
http://gogocurry.com/menu/001.html
カレールウ
カレールウは、家庭で簡単にカレーを作るために開発されました。スーパーの棚には常にさまざまな商品が並んでいます。ブランド毎に味が違うため、それぞれの家庭ごとにお気に入りのルウがあります。
レトルトカレー
日本で一番売れているレトルト食品もカレーです。カレールウと同じくらい、さまざまなブランドがあります。定番は日本のカレーですが、インドカレー、タイカレーなど各国のカレーもレトルトカレーとして販売されています。
カレーパン
中にカレーを入れて揚げた、人気の総菜パンです。どこのパン屋さんでも売っている定番商品と言えます。ローソンやセブンイレブンなどのコンビニでも、各社こだわり抜いたカレーパンを販売しています。
カレーうどん
うどんのスープにカレーの風味をつけたカレーうどんは、うどん屋さんの人気メニューです。他にカレーそば、カレーラーメンなど、うどん以外の麺にカレーを合わせるメニューも多くあります。
日本のカレーは最強
イギリス経由で伝わったインドのカレーを、日本は150年間かけて進化させてきました。特にカレールウは日本独特の食材で、材料の枠をこえ、醤油やみそのような調味料に近い扱いとなっています。パンや麺まで、なんでもカレー味にして美味しく食べてしまう日本のカレー文化は、まさに最強と言えるでしょう。