正月準備はいつから?何をすればいい?わかりやすく解説

2019-12-28 その他 , 暮らす

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年末になると、日本の家庭は新年を迎える準備で忙しくなります。家族で大掃除をした後、門松(かどまつ)や注連飾り(しめかざり)、鏡餅(かがみもち)などを飾ります。

年内最後の週末は大掃除をして、正月の準備をしませんか?今回は、正月を気持ちよく過ごすための新年の準備についてご紹介します。

正月の準備をする理由と手順

以前の記事「正月(しょうがつ)とは」でご紹介したように、正月は「歳神様・年神様(としがみさま:その年の幸せをもたらす神様)」をお迎えする行事です。神様をお迎えするために、まずは家をキレイに掃除して清めましょう。次に、穢れのない場所であることを示す注連飾りを設置します。そして、歳神様の依り代(よりしろ:依りつく物)となる鏡餅をお供えし、神様が迷わないように目印となる門松を飾り、お供えするお正月料理(おせち)を準備します。九は日本語で「く」と読め、苦労(くろう)に通じることから、29日は正月飾りや門松を設置するのを避けます。31日も一夜飾り(いちやかざり:一晩だけ飾ること)といい、避けられます。28日まで、もしくは30日に設置しましょう。

正月事始め(しょうがつことはじめ)

本来、正月の準備は12月13日の「正月事始め」に始め、30日までに終えます。(12月8日を正月事始めとする地域もあります。)しかし実際は、クリスマスが終わり仕事納めを迎える、28日~30日頃に大掃除をしている家庭が多いようです。今年は28日と29日が週末に重なります。ぜひ大掃除を行いましょう。

大掃除(おおそうじ)

大掃除は、「煤払い(すすはらい)」という行事に由来します。夜の灯りや暖房に、電気やガスではなく、火を使っていた時代、家の中にたまった煤を掃除することを指し、今でも神社やお寺では、12月13日に煤払いという行事を行うことがあります。

現代の家庭では、煤払いを行う必要はありません。しかし、不要な物を処分し、ふだんの掃除では手の届かないような場所までしっかり掃除して、気持ちよく新年を迎える習慣は、大掃除として引き継がれています。

注連飾り(しめかざり)

注連飾りは、大掃除をして清めた場所を示すための飾りです。同時に、穢れが入り込まないようにする結界でもあります。玄関や神棚(かみだな)、床の間(とこのま)などに飾るのが一般的で、地域や家庭ごとに飾り方が異なります。店舗で購入することもできますし、自分で作る方もいます。

鏡餅(かがみもち)

大小2つの丸い餅を鏡に見立て、雪だるまのように上下に重ねたものです。鏡には魂が宿ると考えられていたことから、鏡餅は、松の内(まつのうち:1月1日~7日)の間、歳神様の魂が宿る場所とされています。正月が終わったら鏡餅を割り、1月11日に食べます。「割る」や「切る」という言葉は縁起が悪いため、この行事は「鏡開き(かがみびらき)」と呼ばれます。

門松(かどまつ)

歳神様は、各家庭の松を目印にやってくると考えられています。そのため、神様が迷わないよう、家の門の前などに門松(かどまつ:松と竹などで作った飾り)を置きます。店舗で購入することもできますし、自分で作る方もいます。

大晦日(おおみそか)

12月31日を「大晦日」といいます。夜になると、「年越しそば(としこしそば)」を食べて長寿や健康を願ったり、お寺にでかけて「除夜の鐘(じょやのかね:古い年から新しい年に変わる夜に、煩悩(ぼんのう)を鎮めるためにつく鐘)」をついたりします。

初日の出(はつひので)

元旦(1月1日の朝)の日の出を「初日の出」といいます。歳神様は初日の出とともにやってくると考えられていることもあり、見晴らしのいい場所で、初日の出を拝む風習ができました。


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