お年玉とは?相場やマナー
This post is also available in English
日本には、お正月に新年を祝って、大人が子どもにお金を贈る慣習があり、「お年玉(おとしだま)」と呼ばれます。お年玉は、「ポチ袋(ぽちぶくろ)」と呼ばれる小さな祝儀袋にお金を入れて渡します。今回は「お年玉」についてご紹介しましょう。
コンテンツ
お年玉の由来
日本には「元旦(がんたん:1月1日の朝)には、新しい1年を守護する神様が各家庭にやってくる」という伝承があります。神様を迎えるために、年末には家の大掃除をし、門松やしめ飾りを飾り、鏡餅(かがみもち)をお供えします。神様にお供えした鏡餅を家族に分け与え、1年の無事を祈ったことが、お年玉の由来とされています。
お年玉はいつ渡す?
お年玉はお正月に渡すものです。「三が日(さんがにち:1月1日~3日)」もしくは「松の内(まつのうち:1月1日~7日もしくは15日)」に、会う機会があれば渡します。
お年玉は誰に渡す?
基本的に目上の人から目下の人に渡します。甥や姪・親戚の子ども、自分の子ども・孫に渡す人が多いようです。正月に友人や同僚の家に遊びに行った際など、ほかの家庭のお子さんに渡したい場合は、親の同意を得てから渡しましょう。
何歳~何歳まで渡せばいい?
何歳~何歳までという決まりもありません。生まれたお祝いに0歳から渡すこともあれば、小学校入学のお祝いに6歳から渡すこともあります。高校を卒業したらやめることもあれば、社会人として働き始めるまで渡すこともあります。
なお地域や家庭に慣習がある場合は、そちらに従いましょう。子どもの親同士で相談できる場合は、事前に相談しておくとよいでしょう。
目上の人の子どもには?
会社の上司など、目上の人の子どもにお年玉を渡してはいけません。しかし「お正月に上司の家に遊びに行ったら、上司から自分の子どもにお年玉をもらった(私たちから上司の子どもにはお年玉をあげられない)」といった状況があるかもしれません。「お年玉」ではなく、「お年賀(おねんが:正月に贈る品)」として渡せるよう、お菓子やギフトカードなどを用意しておくとよいでしょう。
お年玉はいくら渡す?
渡す金額に決まりはありません。4は「し」と読めるため死を、9は「く」と読めるため苦を、それぞれ連想させるため、400円・4,000円・900円・9,000円などは避けましょう。高額にしすぎるのも避けましょう。
なお地域や家庭に慣習がある場合は、そちらに従いましょう。子どもの親同士で相談できる場合は、事前に相談しておくとよいでしょう。
相場
0~5歳 | ~1,000円 |
小学1~3年生 | 1,000円~3,000円 |
小学4~6年生 | 3,000円~5,000円 |
中学生・高校生 | 5,000円~10,000円 |
18歳~ | 10,000円 |
どうやって渡せばいい?
必ずポチ袋に入れて渡します。現金をそのまま渡してはいけません。ポチ袋はコンビニや100円ショップ、スーパーや文房具店などで購入することができます。折り紙や水引で手作りすることもできます。ポチ袋がない場合は、紙で包んで渡しましょう。
ポチ袋に入れる方法
硬貨も紙幣も、表裏に気をつけましょう。紙幣を渡す場合は、基本的に新札を使います。新札がなければ、なるべくきれいなものを選びましょう。
硬貨
製造年が書かれていない面が表です。ポチ袋の表側に硬貨の表側がくるように入れましょう。
紙幣
人物の肖像が描かれている面が表です(2千円札は、守礼門が描かれた面が表です)。表が内側にくるように、三つ折りにしてからポチ袋に入れましょう。お札が複数枚ある場合は、重ねてから三つ折りにします。
まとめ
お年玉の慣習は地域や家庭によって大きく異なります。子どもの親同士で相談し、現金ではなく品物やキャッシュレスで渡す場合もあります。事前に調べたり相談したりしながら、対応していきましょう。