海外でも大人気!折り紙(ORIGAMI)の基本
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海外でそのまま使える日本語に「ORIGAMI」があります。日本固有の文化ではないにもかかわらず、「ORIGAMI」という言葉は、その文化とともに世界に広まっています。今回は、折り紙について紹介しましょう。
コンテンツ
折り紙とは
紙を折って、動物や花など、さまざまな形をつくることを「折り紙」といいます。切ったり、糊をつけたり、折った後から色をつけたり、複数の紙を使ったりすることもあります。しかし折り紙の面白さは「切り込みを入れずに、1枚の紙を折るだけでどれだけ複雑な形を作れるか」という点にあります。そのため基本的には、1枚の正方形の紙を、切らずに折ります。一般的に、紙の片面に色がついた10~15cmの紙を使いますが、利用する紙のサイズや素材に規定はありません。
折り紙には、古くから伝わる折り方「伝承折り紙」と、新たに作家が考え出した折り方「創作折り紙」があります。またその考え方や技術は、家具や服飾デザイン、宇宙開発といった工業製品にも応用されています。
まずはここから挑戦
「おりがみくらぶ」というサイトでは、簡単な折り紙を、図と動画(YouTube)で紹介しています。難易度が星印で示されているので、星1つから始めてみましょう。
https://www.origami-club.com/
折り鶴(おりづる)
折り鶴は折り紙のなかでも一番有名です。折り紙に慣れてきたら、ぜひ挑戦してみましょう。
鶴の折り方
- 折りやすいように、折り目をつける
・表側が見えるように山折り
・斜め方向に谷折り
折り目に沿って形を整える - 斜めに折り目をつけてから、鶴の基本となる部分を作る
- 首と尻尾を作るため、斜めに折る
- 鶴の顔を折り、羽を広げる
千羽鶴(せんばづる)
日本において、鶴は長寿を象徴するおめでたい鳥です。一羽折るごとに一年寿命が延びるといわれ、平和や希望、絆や鎮魂を象徴するものとして、たくさんの折り鶴を糸でつないだものを作ることがあります。これを「千羽鶴」と呼びます。
千羽鶴が平和の象徴とされるようになったのは、原爆被爆者であり、広島平和記念公園に設置されている「原爆の子の像」のモデルとなった佐々木禎子さんが白血病を患ったため「病気が治るように」と千羽鶴を折ったことがきっかけとされています。
千羽(せんば:1,000)というのは、数が多いことを意味します。必ず千羽折らなくてはいけないわけではありません。また通常はふつうの折り鶴を使いますが、お見舞いで贈るときは、鶴の首を折らない場合もあります。
千羽鶴のつなぎ方
- 7.5cmぐらいの小さな紙で、折り鶴をたくさん作っておく。
- 鶴をつなぐ針と糸、糸から鶴が抜けないようにする留め具(ビーズやボタン、厚紙など)を用意する。(参考に挙げた動画では、留め具にストローが使われています。)
- 二重にした糸を、留め具に刺す。
- 鶴の下の穴から、背中の山にむけて、1羽ずつ糸を通す。
- 20~100羽、糸を通したら、最後にもストローを通して止める。
最後にまとめるため、糸は長めに残しておく。 - これを繰り返し、最後に上で糸をまとめて、ひとつにする。
大人が楽しむ折り紙
折り紙は「折ること」を楽しむだけでなく、箸置きなどの雑貨や、イヤリングなどのアクセサリーにすることもできます。片面だけ色がついた洋紙ではなく、色鮮やかな和紙などを使えば、より華やかで日本らしい作品を作ることができるでしょう。
千代紙(ちよがみ)
文房具屋や100円ショップに行くと、さまざまな折り紙用の紙が販売されています。和紙に、日本の伝統的な模様が描かれている紙を「千代紙」と呼びます。
進化する折り紙
折り紙は、さまざまな進化をとげています。最後に、2点、ご紹介しましょう。