こけしとは?宮城伝統こけし一覧と特徴
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こけしは、球体の頭と円柱状の胴を持つ、木製の人形です。通常は、女の子が描かれています。日本には昔から、さまざまな木製のおもちゃがありますが、現在のこけしは、江戸時代、東北地方の温泉地のお土産品として作られたのが始まりといわれます。当時は子供のおもちゃでしたが、最近は大人が鑑賞する工芸品として人気があります。絵付けを体験できる店舗もあります。
コンテンツ
伝統こけしと新型こけし
こけしには、江戸時代から伝統を継承している「伝統こけし」と、それを元に発展した「新型こけし」があります。
伝統こけし
伝統こけしは、東北地方で作られています。職人は「工人(こうじん)」と呼ばれ、原木の加工から仕上げまでの全工程をひとりで行います。その技術は、師匠から弟子のみに受け継がれているため、産地ごとに作り方や模様が異なり、11系統に分類されています。なかでも宮城県には5系統があり、「宮城伝統こけし」として国の伝統的工芸品に指定されています。
- 鳴子(なるこ)
生産地:鳴子温泉
頭部を「首入れ」という方法で差し込むので、頭を回すと音が鳴ります。胴には菊や楓などが描かれています。 - 遠刈田(とおがった)
生産地:遠刈田温泉
なで肩、切れ長の目が特徴です。頭に「てがら」と呼ばれる、赤い放射状の髪飾りが描かれることもあります。 - 作並(さくなみ)
生産地:作並温泉
子供が握りやすいように、胴が細く作られています。カニのように見える菊などが描かれています。 - 弥治郎(やじろう)
生産地:鎌先温泉(かまさきおんせん)、小原温泉など
ウエストにくびれがあり、頭には、ベレー帽のような線がひかれています。バリエーション豊富です。 - 肘折(ひじおり)
生産地:宮城県仙台市、山形県肘折温泉
鳴子系と遠刈田系の特徴を併せ持ちます。胴は太く、黄色く塗られることもあります。
新型こけし
新型こけしは、「創作こけし」や「近代こけし」とも呼ばれます。伝統的な色や形にこだわらず自由な表現を行い、新しい技法を用いる場合もあります。なかには、マンガやアニメのキャラクターをモチーフにしたものもあります。創作こけしの60~70%は、群馬県で生産されています。
絵付け体験
こけしの産地には、こけしの絵付けを体験できる店舗があります。
【宮城県鳴子温泉】桜井こけし店(さくらいこけしてん)
江戸時代から続く「鳴子こけし」のお店です。伝統こけしを製作・販売するとともに、絵付け体験のワークショップも行っています。5名以上の場合は、3日前までに電話で予約が必要です。5名以下は予約不要ですが、土日祝日などは予約しておきましょう。
【絵付け体験】
- 1人1,500円(税別) 30分程度
鳴子こけし・ペン立てこけし・お手紙こけしのいずれか
営業:8:00~19:00
休業日:不定休
TEL:0229-87-3575
宮城県大崎市鳴子温泉湯元26
JR陸羽東線 鳴子温泉駅下車徒歩5分
https://www.sakuraikokeshiten.com
【群馬県伊香保(いかほ)】卯三郎こけし(うさぶろうこけし)
新しい形と図柄を常に考える「創作こけし」のお店です。絵付け体験は、最大70人まで収容できます。(15名以上の場合は予約が必要です。)14名以下は予約不要ですが、受付時間が15:00までなので注意しましょう。
【絵付け体験教室】
- 800円コース(税別) 30~60分
ストラップ - 1,200円コース(税別) 60~90分
ダルマ型こけし・ようじ入れ・ペン立て(小)のいずれか - 1,800円コース(税別) 90~120分
丸頭こけし・ペン立て(大)のいずれか
* 所要時間には、見学とショッピングが含まれます
* 15名以上の場合は要予約
受付時間:8:30~15:00
休業日:12/29~1/4
TEL:0279-54-6766
群馬県北群馬郡榛東村長岡1591
JR上越線八木原駅(じょうえつせんやぎはらえき)よりタクシーで約10分
http://www.usaburo.com/index.html