【名刺交換のマナー】渡し方・受け取り方・順番
This post is also available in English
日本と海外では、名刺に対する考え方もマナーもまったく違います。
日本のビジネスシーンでは、初対面のときに名刺交換を行います。「名刺はその人の顔」であると考えられ、名刺交換は第一印象を左右する非常に大切なポイントとなるのです。
日本の名刺交換にはマナーが多く、難しいと感じるかもしれません。しかし、失敗してもよいのです。「丁寧に渡し、丁寧に受け取る」。まずは、その基本から抑えていきましょう。
コンテンツ
名刺の渡し方・受け取り方
名刺は名刺入れに
自分の名刺は必ず「名刺入れ」に入れて持ち歩きましょう。手帳や財布で代用してはいけません。もちろん、汚れた名刺や、折れ曲がった名刺を使ってはいけません。
【慌てないポイント】
あらかじめ名刺の向きをそろえてから、名刺入れに入れておきましょう。常に10枚は入れておくと安心です。名刺を忘れたり、不足したりした場合は「申し訳ありません、名刺を切らせてしまいました」とお詫びします。会社に戻り次第、お詫びの手紙を添えて郵送しましょう。
名刺入れから出して準備する
初めて会う方とは、最初に名刺交換を行います。名刺交換は、立った状態で行いますので、既に座っている場合は、名刺入れだけを手に持ち、立ち上がりましょう。カバンは置いておきます。
【慌てないポイント】
渡す相手が複数人いる場合は、あらかじめ、名刺入れから人数分の名刺を取り出しておきましょう。向きをそろえて、名刺入れの下に持っておくと、次々に名刺交換しても余裕ができます。
両手で渡す
名刺を1枚、名刺入れの上に取り出します。相手に正面を向けて、胸の高さで持ちましょう。両手の親指と人差し指で、手前の両端を持ち、差し出します。
渡すと同時に自分の「社名・部署名・肩書き・フルネーム」を略さずに名乗り、最後に「よろしくお願いします」と言います。
【慌てないポイント】
姿勢を正し、軽く会釈しながら、相手が聞き取れる声量で、聞き取れる速度で、ハッキリと自己紹介しましょう。
両手で受け取る
相手が名刺を差し出しながら名乗っている間は、しっかり名前を聞き取りましょう。そして、両手の親指と人差し指で、手前の両端を持ち、受け取ります。
受け取ると同時に「ちょうだいします」と言いましょう。
【慌てないポイント】
ロゴや社名、相手の名前などに指がかからないよう気をつけましょう。名刺の漢字が読めず、相手の名前が聞き取れなかった場合は、この時点で「もう一度、お名前、よろしいですか?」と確認しましょう。
同時に交換するときは
最近は、同時に受け渡しを行うケースが増えています。
自分と相手が同時に名刺を交換する場合は、右手に自分の名刺を持ち、左手に名刺入れを持ちます。そして右手で自分の名刺を、相手の名刺より少し低い位置に差し出しましょう。
相手の名刺は左手の名刺入れの上に受け取り、右手が空き次第、すぐに右手を添え「ちょうだいします」と言います。
【慌てないポイント】
相手の名刺より少し下に差し出すのは、相手に敬意を払っている意味を持ちます。しかし困ったことに、相手がさらに下にだしてくる場合があります。そんなときは「高いところからすいません」と言って、そのまま受け取りましょう。意味が分かっていることが、相手に通じればよいのです。
名刺交換の順番
名刺交換では、基本的に「目下」の人が先に名刺を渡します。自分が相手からお金や仕事をいただく立場の場合、相手を訪問している場合も「目下」になります。
また、複数の人と一度に名刺交換を行う場合は、相手の中で「目上の人」から順番に名刺交換を行います。例えば、図のような順番で名刺交換を行います。
【慌てないポイント】
上司が同席する場合は、上司に続き、同じ人に渡していけば大丈夫です。自分しかいない場合は、自分から先に、相手の中で一番偉い人から順に渡していきましょう。
名刺を受け取ったら
名刺を受け取っても、すぐに名刺入れにしまってはいけません。座ったら、テーブルに名刺入れを置き、相手の名刺を、名前が読めるように置きます。
相手が複数いる場合は、相手の着席順に名刺を並べ、一番目上の人の名刺を名刺入れに乗せます。
相手が見ている前で、受け取った名刺にメモを書いてはいけません。相手の特徴などメモしておきたい場合は、戻ってからにしましょう。